「ローマ人の物語 [1] ローマは一日にして成らず」 | 新潮社 ISBN 4103096101 |
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コメント… 時代はローマ誕生からケルト族による略奪を経てピュロスを撃退、ターラントを制服するBC272年あたりまで。「ゆっくりと、しかし着実」な建国後500年のローマの歩み。 | ||
「ローマ人の物語 [2] ハンニバル戦記」 | 新潮社 ISBN 410309611X |
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コメント… 第一次ポエニ戦争からハンニバルの登場を経てカルタゴ滅亡まで。対ローマ無敗を誇るハンニバルの戦いと、その戦法を完璧に身につけたスキピオとの対決が本巻のメインですが、シラクサ陥落ではアルキメデスが登場、ローマを苦しめます。カルタゴより一世代早く滅亡したマケドニアに比べ、カルタゴの滅亡に対する著者の哀惜が印象的。 | ||
「ローマ人の物語 [3] 勝者の混迷」 | 新潮社 ISBN 4103096128 |
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コメント… 紀元前133年のグラックス兄弟からポンペイウスがポントス王ミトリダテスを破るA.D.63年まで。副題の「混迷」はこの場合国内の失業問題とローマ市民権問題を指しています。両者を巡る混乱の中もはや元老院が機能しないのが明確になっていき、時代が一人の人物を求め始ます。 | ||
「ローマ人の物語 [4] ユリウス・カエサル-ルビコン以前」 | 新潮社 ISBN 4103096136 |
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コメント… 誕生するB.C.100年7月12日から、ルビコンを渡るB.C.49年1月12日まで。ヴェルチンジェトリックスとのアレシア攻防を経て、共に三頭政治を担ったポンペイウスとの対決に差し掛かるまでの歴史。7月をJulyやluglioなどと呼ぶのは、カエサルの誕生にちなんでいます。 | ||
「ローマ人の物語 [5] ユリウス・カエサル-ルビコン以後」 | 新潮社 ISBN 4103096144 |
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コメント… ルビコン以後から3月15日を経てオクタヴァアヌスの登場まで。カエサルという多面的な人物をここで解説するのは野暮になりそうなので止めます。読まないと人生損しますので、ぜひ一家に一冊。 | ||
「ローマ人の物語 [6] パクス・ロマーナ」 | 新潮社 ISBN 4103096152 |
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コメント… アウグストゥス(オクタヴィアヌス)の統治開始(B.C.29年)から、77歳で死に至るA.D.14年まで。忍耐の一語が適切なアウグウトゥスの統治を、さほどの忍耐を要せず読むことができます。なかでも、アグリッパに並ぶ片腕、マエケナスの項は短いながらも著者の愛情に満ちた一章。 | ||
「ローマ人の物語 [7] 悪名高き皇帝たち」 | 新潮社 ISBN 4103096160 |
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コメント… ティベリウスの登場(A.D.14年)から、ネロの死に至るA.D.68年まで。副題の「悪名高き」はやや皮肉なタイトルで、カリグラもネロも巷間思われているほど無能ではありませんが、同著に描かれているティベリウス、クラウディウスと比較すれば子供っぽさは否定できないでしょう。生身の人間たちが皇帝という困難な仕事に臨んだ歴史。 |